ICL手術(眼内コンタクトレンズ手術)は、視力矯正のために眼内に特殊なレンズを挿入する方法で、特に近視や乱視、遠視の矯正に効果があります。
この記事では、ICL手術の主なメリットとデメリットを詳しく説明します。
メリット
■ 1. 高い視力矯正効果
ICL手術は、角膜を削らずに視力を矯正できるため、近視、遠視、乱視の幅広い度数に対応可能で、視力改善することが期待できます。
■ 2. 可逆性がある
ICLレンズは取り外しが可能です。必要に応じてレンズを交換したり、手術前の状態に戻すことが可能です。
■ 3. ドライアイになりにくい
レーシックなどの角膜を削る手術とは異なり、ICLでは角膜の形状に影響を与えないため、ドライアイのリスクが低いとされています。
■ 4. 長期的な安定性
レンズは耐久性が高く、術後の視力が長期間安定することが期待されます。
また、レンズ自体に紫外線を防ぐ機能があり、眼を紫外線から保護します。
■ 5. 目の自然な構造を維持
角膜を削らないため、手術後も目の自然な形状が保たれます。
デメリット
■ 1. 手術費用が高額
レーシックなどの他の視力矯正手術よりも費用が高額な場合があります。
■ 2. 手術のリスク
手術中や手術後に以下のような合併症が起こる可能性があります。手術後に適切なケアをすることで軽減できます。
- 感染症:手術中または手術後に眼内に細菌が侵入すると、感染症(眼内炎)が起きる可能性があります。
- 眼圧の上昇(緑内障のリスク):レンズの挿入によって房水の流れが妨げられると、眼圧が上昇することがあり、適切な管理が必要です。
- 虹彩損傷:レンズ挿入時に虹彩(瞳孔の部分)が傷つくリスクがあります。
■ 3. 定期的なフォローが必要
手術後は眼科で定期的な検診が必要です。眼圧やレンズの位置、眼内の健康状態を継続的にチェックする必要があります。
■ 4. 適応外の可能性
目の状態や眼球のサイズによっては、ICL手術が適応でない場合があります。手術前の事前検査が必要です。
■ 5. 老眼や加齢による変化には対応できない
ICLは遠視や近視を矯正するものですが、老眼には対応できません。
加齢に伴い、別途老眼矯正や白内障手術が必要になることがあります。
ICL手術はこんな人におすすめ
- 強度近視や乱視がある人
- 角膜が薄く、レーシックが適応できない人
- ドライアイが気になる人
まとめ
ICL手術に適した年齢は、視力が安定している20代半ばから40代くらいとされますが、手術の適応年齢には個人差があります。
各人の視力状態や生活スタイル、将来の視力の変化を考慮し、専門医としっかり相談することが大切です。